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須弥壇納骨① ~ご門徒様のお気持ち~

永代合葬墓についてのご門徒様のお気持ち

私が住職に就かせて頂いてからもうすぐ丸9年になりますが、永代合葬墓への納骨についてのお問い合わせを多数頂くようになりました。

妙寂寺の永代合葬墓は、昭和57年(1982年)に建立され、以来40年以上に渡ってご縁の方々の大切なご遺骨を納骨しています。しかしながら、妙寂寺の永代合葬墓は合葬式(合祀式)の為「亡き方のご遺骨が他の方のご遺骨と全て混ざってしまうのは感情的に悩ましい」とのお声を頂くことも少なくありません。

個人個人の感情ですので理解はできますし、共感も致します。それをなんとか新しい形にて解決する方法はないだろうかと考えました。

須弥壇納骨 ご納骨にもう一つの選択肢

そこで、須弥壇納骨をされているお寺様があることを知り、検討し妙寂寺でも設置することにしました。

須弥壇納骨とは、ご本尊が安置されている須弥壇という壇の中にご遺骨を収蔵することです。須弥壇を後ろから見ると実は空洞になっています。そちらに納骨壇を設置し分骨納骨(お骨の一部をご納骨)させて頂くことによって、全てのご遺骨が合葬されることなく個別に納骨しておくことができます。更に、分骨以外のお骨を合葬墓に納骨されていたとしても、お墓を建立したいと思われた場合に分骨にてお墓を建立することも出来ます。

又、「頻繁に読経が行われるご本堂」の「仏さまのおそば」に、亡き方のご遺骨が安置されているという、安心感にも繋がろうかと思います。

 

もちろん合葬墓のご利用者だけが対象ではありません。既におうちのお墓にご納骨されている方(※ご門徒のみ)も、少しだけご遺骨を取り出して頂いて分骨納骨することも可能です。(既に墓地に納骨されているお骨を分骨納骨する場合、改葬許可書等が必要な場合があります。お寺にご相談ください。又、その際には分骨用骨壺にご遺骨を納めていただいた後、シーリングを施して密閉いたしますのでご了承ください)

お寺でのご法事の際にも

私が住職に就かせて頂いてから一貫して取り組んでいることの中に、「ご本堂」でのご法事を推奨しているというものがあります。

もちろんお家のお仏壇でお勤め頂くことも素晴らしいご縁ですが、ご当家の歴々の方はもちろん、ご門徒や地域の方々に支えられて長く護られてきたお寺のご本堂でお勤め頂くことはとても意義深いものだと思います。又、お寺の中に入るご縁は少ないと思いますので、たくさんの方々のご苦労によって綺麗に整えられたご本堂に是非お参り下さい。

日常のお参りはご家庭のお仏壇で、ご法事などの節目のお仏事はお寺でお勤め頂きたいと考えています。そして年に1回とはいかなくとも、ご本山(京都西本願寺)にご参拝頂きたいです。そんな思いから「ご法事をお寺で」とお勧めしています。

お寺でご法事をお勤めする場合、ご遺影をお持ち頂ければ、写真(※写真はAI作成の実在しない顔です。)のようにご本尊が隠れないように置かせて頂きますし、大変好評を頂いております。更に須弥壇納骨をしていらっしゃる場合は、ご遺骨に正対してお勤めするということになります。

ご法事の意義はもちろん仏徳讃嘆です。しかし、その大切な仏縁を繋いでくださったのは大切な亡き方であり、亡き方をお写真やご遺骨を通して偲んでいくことは、意義深い営みでもあると思います。

次回からは工事の様子をお届けしたいと思います。

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